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2010-01-28

ジャンル分けのむづかしさ

です。

はんのきでは、文学・歴史・哲学・美術・音楽・料理・ノンフィクション・本の本・紙もの等等とジャンルごとに本を並べています。一応、ジャンル分けしにくいものはテーマ(主題)ごとに並べていたりしますが、どうしても分類しにくいものは、なんとなく端っこの方にぽつぽつといたりします。或いは「謎ジャンル」コーナーに。

限られたスペースで本を並べるため、1ジャンルずつの拡充による包括的並置が不可能。という訳で、ジャンル分けしにくい本は主に主観で並べます。ただ、3人が3人、本を追加して(本が売れて)、本を動かすので、或る日店番に行くと、「おっ、この本をここに置くか」という驚きがあったりします。あくまで主観。

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はんのきにある本で例解。『劇作家チェーホフ』(ベールドニコフ、芹川喜久子訳、未来社、1965年)。小説家であり、劇作家であるチェーホフについて書かれた本。伝記風で演劇論で、でも著者は文学史家、なので文学論。幸い、海外文学の棚でチェーホフコーナーができているので、そこに。同じ著者による『チェーホフの生涯 上・下』(東京書籍、1978年)もあり。

続いて、『日本近代文学大系46 折口信夫集』(角川書店、1972年)。民俗学者であり、国文学者であり、「釈迢空」という号で歌人でもあった折口信夫。この本には「死者の書」など、文学系のものが所収されているので、日本文学の棚に。

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こんな本も。『どケチ生活術 ”狂乱時代を勝ちぬく200の悪知恵』(吉本晴彦、サンケイビジネス、1974年)。どケチ教教祖による書き下ろしです。同じ著者で「どケチ」シリーズが何冊もあるらしい。れっきとした会社の社長さん、関西人。目次を見ていると「お茶っ葉は4回とれ」とか「新聞・週刊誌は銀行で読め」とか、すごい。で、「映画はテレビで、新刊本も古本屋で買う」と。ん~、まあ、いいか。どうか?いつまでたっても狂乱時代な日本、今でも使えるでしょうか。これは経済書?生活書?サバイバル術(冒険コーナーとか、違うか)?うちでは「謎」ジャンルのところに。

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続けて、『史伝閑歩』(森銑三、中公文庫、1989年)。森銑三さんは歴史学者であり、書誌学者。この本は、前半では、歴史随筆、後半では、子規、漱石、斉藤緑雨などの文人の文章論。この本(前に出た単行本も含む)自体が遺文集なので、こういう形になったのでしょうが、「歴史」に置くか「文学」に置くかは微妙なところ。また、氏は書誌学者として、引用元(1次資料)をきちっと明記されているので「本の本」に入れてもいいかな、と迷うところ(これは無理があるか)。

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もうちょっと。『猫だましい』(河合隼雄、新潮社、2000年)。猫についての数々の文学作品を通して、猫について、また、猫と人について、はては人について軽妙に書かれている好著。うちでは「動物本」コーナーにありますが、「本の本」や「書評」でもいいし、「精神分析(思想)書」のところに置いてもいい本です。氏はユング派精神分析学者。どこに置くかはお好み。

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ラスト。『思想史としてのゴッホ 複製受容と想像力』(木下長宏、學藝書林、1994年)。タイトル、ぱっと見はゴッホだから美術・芸術コーナーでいいやと思うものの、「思想史」という言葉が引っかかる。で、中を見ると「序」の出だし「ぼくは、この本を、ミシェル・フーコーに捧げたいと思う」(P.3)とある。んん?フーコーだと、哲学か。「序」を読みすすめると、偶々出逢ったフーコーとの対話、その後、この本を完成させてから、故フーコーに投げかける独白が。「ゴッホ受容の想像力の系譜論あるいは年代記(クロノロジー)であり、「ゴッホ」という経験をとおして眺めた近代[現代]日本思想批判でもあるのです」(P.16)ということ。

目次を見ると「序」「発端一九一〇 - 一九一三」「詩一九一四 - 一九二五」「病理一九二六 - 一九四七」「領域一九四八 - 一九五八」「資料「ゴッホ経験史」への補注」「跋」。こうなるとどこに置いてよいやら。「詩」のところを垣間見ると、黒田重太郎のゴッホ評伝『ワ”ン・ゴオグ 泰西名画家伝』(日本美術学院、大正10年)から始まり、千家元麿のゴッホの名を織り込んだ詩やエッセイ、斎藤茂吉と宮澤賢治の短歌、百田宗治の詩なの分析など、面白いです。うーん、これはどこに置くやら。「美術・芸術」「思想(哲学・精神分析・日本思想史)」「文学・詩」、結局、元の美術・芸術コーナーへ。でもその内、思想コーナーに行ってるかも。

今度、図書館に行ったら、どこに分類されているか見てみよう。と、京都市図書館で検索したらヒットせず。国会図書館ではヒットするも具体的にどう分類されているのかが分かりません。類似で飛ぶと、美術・芸術系かな。分類って大変ですねぇ。


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本日の執筆:中村(古書ダンデライオン・ホームページ、ブログ移転しました。ブックマーク・お気に入り追加よろしくお願いいたします。)

本日の店番読書:『史伝閑歩』(森銑三、中公文庫、1989年)
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