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2009-11-10

チンチン電車

です。

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写真の本は、『さようなら京都市電 83年の歩み』(京都市交通局、昭和53年)です。明治28年(1895年)から昭和53年(1978年)まで、京都市内を走り続けた市電の記録です。

明治23年に完成した琵琶湖疎水のおかげで、京都の電力供給量が大幅に拡大し、路面電車の導入も日本で一番最初だったそう。また、「第4回内国勧業博覧会」の誘致開催と合わせて、首都移転後、火の消えたような京都を盛り立てるためでも、この事業はかなりの肝煎りで進められた、とのこと。

正確には、当初「京都電気鉄道株式会社」として発足。その後、西郷隆盛の庶長子、西郷菊次郎が京都市長を勤めた時に、これを買い上げ、京都市営の市電に。この本には、明治時代から大正、昭和と電車の写真が収められているのですが、電車だけでなく、当時の京都の街の様子も垣間見ることができ、面白いです。

大正2年の烏丸今出川交差点の写真。同志社大学と御所がめっちゃ近い!のちの道路拡張で引っ込んだのは、やっぱり同志社?また、何かの記念の度に豪勢に飾られた花電車もすごい。明治の東寺は今の東寺と同じ(当たり前だけど不思議な感じ)。

また、イギリスの蒸気自動車への条例を真似た「先走り告知人制度」というのがあり、多くは少年が、電車の前を走り、電車の到来を告げていた、とか、戦時中、女性運転手が登場したとか、多くの逸話も興味深いものがあります。先代(四世)井上八千代さんの京都市電にまつわる話も暖かく、また同志社大学の隣の相国寺で「小僧をしていた」水上勉さんの話も良いです。

巻末には、各電車のデータ(図面)や運賃その他の統計データや、路線図、実際使われていた各時代の切符の写真も収められていて、これまた良い。

電車自体にあまり興味はないですが、子どもの頃まであった、地元福岡・北九州の路面電車を思い出しました。電停が祖父母の家のすぐ近くにあったので、小倉(こくら、今、旦過市場の大學堂が熱いらしい)に行くときは、そこから乗ってました。あの、何ともいえない、のんびりした感じを、いつかまた味わいたいです。

そういえば、京都で路面電車が復活するかも、という話を数年前聞きましたが、あれはどうなったんでしょう・・・?


町家古本はんのきの場所はコチラ

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本日の執筆:中村(古書ダンデライオン

本日の店番読書:『作家の生きかた』(池内紀、集英社文庫、2007年)
           『山上の蜘蛛 神戸モダニズムと海港都市ノート』(季村敏夫、みずのわ出版、2009年)
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theme : 古本
genre : 本・雑誌

2009-11-05

またまたアンソロジー

です。

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福武文庫のシリーズです。様々な選者がひとつのテーマをもとに編んだもの。国・都市ものの『香港読本』『スペイン読本』『ニューヨーク読本』『インド読本』、もひとつスケールでっかく『地球派読本』とか、『競馬読本』『文章読本』『手紙読本』『ロック読本』『アンチ・グルメ読本』『人間みな病気』などなど。

全部でこのシリーズ一体何冊出たのでしょう。ウチに在庫してないものですが、文庫の「好評既刊」で載っている中には、『おすもうさんのおしり』(泉麻人編)とか『異彩天才伝』(荒俣宏編)とか面白そうなものがあります。「はんのき」に在庫しているのは店頭に出てないものも入れて20冊ほど。これはいつかコンプリートして並べてみたいです。

全部読んだわけではないですが、個人的暫定ベスト3は、3位『文章読本』(吉行淳之介選)、2位『手紙読本』(江國滋選)、そして第1位『全日本貧乏物語』(赤瀬川原平編)。

『文章読本』は、今まで、同タイトルで谷崎潤一郎、三島由紀夫、丸谷才一などが1冊の本で各々出しているのですが、これはもっと短いものを編んでいて、萩原朔太郎、中野重治、島尾敏雄、渋澤龍彦など各作家のを読むと、なるほど、こう考えて文章を書いていたのかと頷くばかり。

『手紙読本』は「書くべき手紙・年賀状・転居通知etc.」「書きたくない手紙・断り状・詫び状etc.」「読みたくない手紙・恋文・遺書・けんか状etc」と各項目ごとに並べられていて、どれひとつとっても・・・。面白いもの、嫌なもの、なるほどと思うもの、恥ずかしくなるもの、よくこれだけ読んで、編み上げたもんだなぁ、と選者の江國滋さんに脱帽するばかり。人の手紙を読む、というなんともいえない感覚も味わえます。ちょっと悪趣味?

そして1位『全日本貧乏物語』。面白い。一気に読んでしまいます。赤瀬川さんが解説で書いているように、文章に書かれた金持ちは楽しくないが、貧乏は楽しい、ということに尽きるのですが、それでもこのハングリーさの中にもあるユーモアというものが良いです。また、読みながら、自分の貧乏エピソードも思い出したり。解説の「貧乏文章作成論」ともいえる氏の文章も必見です。

各文のお薦めは、『今昔温泉物語』(山本容朗選)収録の宇野千代「あの梶井基次郎の笑い声」、『日本日記』(筑紫哲也選)のデーブ・スペクター「CM大国ニッポン」、『スペイン読本』の堀口九萬一「西班牙のジプシー」など。

おいしいとこどりのアンソロジー、気ままに読めるアンソロジー、名文に出逢えるアンソロジー、いかがでしょう?


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本日の執筆:中村(古書ダンデライオン

本日の店番読書:『sumus [別冊]まるごと一冊中公文庫』(2003年)
           『流れ星 チャペック小説選集4』(カレル・チャペック、飯島周訳、成文社、1996年)

theme : 古本
genre : 本・雑誌

2009-11-02

写真集『もの の つづき』

です。

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大沼ショージ写真集『もの の つづき』(凹凸舎、2009年)。

大阪のアトリエ箱庭さんにて販売中。

活版印刷に用いられる道具達が、ひとつひとつモノクロ写真に収められています。金属活字の鈍さと滑らかさ、長年使用され刻み込まれた痕跡、それらが生み出したであろう多くの書物のイメージ。しずかな写真から、滲んでくる存在感。1ページずつ見るごとに、ひとつひとつの道具達とイメージの対話が始まります。

装本にもこだわられていて、本の「背」がありません。表紙とページを糸でかがって、粘剤で固めています。厳密に言うと、「和本」に分類されるのだそう。ぜひ実際に手にとってみてください。

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活字と聞くと、『銀河鉄道の夜』のジョバンニが印刷所で「活字ひろい」の仕事をするシーンが連想されます。アトリエ箱庭の幸田さんから活字を一袋いただいたのですが、これをひとつひとつ拾い、組み合わせてやっと1ページが出来るのだと思うと、気が遠くなります。でも活版印刷の本(文字)には不思議なあたたかさがあります。印刷面が少し凹んでいて、手で触れると、その文字の存在感がいっそうよく感じられます。

残念ながら、現在、この方式の印刷物は減っていますが、古書という形で、この形式の本に出逢えます。この機会に活版印刷の本、ならびに活版印刷の世界に、ぜひぜひ触れてみてください。


執筆:中村(古書ダンデライオン

theme : 本の紹介
genre : 本・雑誌

2009-10-20

PippoさんのCD

です。

PippoさんのCD

先日、第一回京都図書研究会の場でお会いした、東京のPippoさんのCDを、当「町家古本はんのき」で、販売させていただくことになりました。さっそく店頭に。

・『近代詩朗読集 てふてふ一匹め』
・『近代詩朗読集 てふてふ二匹め』
・『下町ぴっぽん娘』
・『Yellow Orchestra』

Pippoさんは、文系ファンタジックシンガーとして、「わめぞ」をはじめ、各地で、オリジナルソングに加え、近代詩の朗読イベントをされています。

近代詩というと、「むかし国語の教科書で読んだなぁ」というイメージの方もおられるかもしれませんが(自分も少し前までそうだった?)、海外から詩が導入された明治以後、日本の詩人たちが、日本独自の、また自分独自の、各種各様の表現をしようと奮闘した時代のもので、とても面白く、良いものが多いです。

自分の屋号が「ダンデライオン(たんぽぽ)」なだけに、『てふてふ一匹め』に収録されている、新島栄治の「飛びゆく種子」には特に魅かれました。

Pippoさんは独自の選詩で、素敵な世界観を作りあげられています。この朗読CDを聴くと、詩は、つくづく、目で見るものでなく耳で聞くものだな、と感じます。

また、2枚の朗読CDに加え、オリジナルソング集も2枚。こちらも「古本J君ものがたり」や「下町ぴっぽん娘」などなど楽しい歌が入ってます。

店頭で視聴も可能ですので、ぜひぜひ「はんのき」で聴いてみてください。

CDの詳細は「チンチロリン商店」でもご覧になれます。

Pippoさんのブログ、「ぴっぽのしっぽ」も、どうぞー。


町家古本はんのきの地図はコチラ

町家古本はんのきの10月の店番表はコチラ

本日の執筆:中村(古書ダンデライオン

本日の店番読書:『郷土門司の歴史』(中村主膳、金山堂書店、1988年)

古書ダンデライオンの新入荷書籍アップしました。新入荷書籍8新入荷書籍9で、どうぞ、チェックしてみてください。はんのきにて、実際にご覧いただくこともできます(要ご連絡)。

古書ダンデライオンでは、20%オフの1周年感謝キャンペーンを、25日まで開催してます。

theme : 写真ブログ
genre : ブログ

2009-10-19

おすすめ全集

です。

世界詩人全集

世に様々な全集があります。洋の東西の個人全集に企画全集。ジャンルも様々。まだまだ知らないものだらけで、新しいものを知るたびに、嬉しくもあり、「そんなに読めんよ」とヘコんだりします(?)。

はんのきに置いてある本は、基本的に人文系なので、そっち方面の全集を少しだけお店に置いています。全冊揃いのものも、バラのものも。

その中から、お薦めの全集を(くどいですが、はんのきに置いてあるのはどれもお薦めですよ・・・)。新潮社の『世界詩人全集』。昭和42~44年頃の刊行。なぜか、巻末にも、目録にも全冊のタイトルの記載が無いので、全何巻かは正確に分からないのですが(24巻ぐらい?)、内容・ラインナップが面白いです。と、家にあるのを探したら、帯に載ってました。全24巻。

世界詩人全集22

しかも装幀・装本が可愛い・おしゃれ。新書型で、ちょっと小型、黒い函に模様が空押しされて、本体は真っ赤。ちょっと持ち歩いて、外でコーヒー飲みながらゆっくりと、なんていうのも良い感じです。

が、また違った意味で、全集後半の『現代詩集』のⅠ(フランス)・Ⅱ(イギリス・アメリカ)・Ⅲ(ドイツ・ソヴェト)・Ⅳ(諸国編)は、お薦めです。2つの大戦前後の喜びや哀しみ、緊張や躍動が詩という形式を通して、ひしひしと伝わってきます。この全集の「現代」は40年前の「現代」ですが、その時の「現代」を代表する詩人たちの詩をぜひ、読んでみてください。

日本近代翻訳詩を一望できる『世界名詩名訳集』もぜひぜひ。


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町家古本はんのきの10月の店番表はコチラ

本日の執筆:中村(古書ダンデライオン

本日の店番読書:『悪と異端者』(筒井康隆、中公文庫、1998年)

古書ダンデライオンの新入荷書籍アップしました。新入荷書籍8新入荷書籍9で、どうぞ、チェックしてみてください。はんのきにて、実際にご覧いただくこともできます(要ご連絡)。

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2009-10-18

ゴッド・ブレイス物語

花村萬月氏が京都新聞に投稿された記事によると
作家というのは盆も正月もないくらい仕事をしているそうです。

デビュー作『ゴッド・ブレイス物語』
東京出身の若手バンドが騙されてはるばる京都までやってきて
とあるクラブでバックバンドをやるはめになるというお話。

氏の作品といえば文字が詰まってページが黒いという印象がありますが
このデビュー作品はまだまだ隙間があった。
もう一つの、作品から受ける感覚、
ライブで聴衆がステージに引きずられてのぼりつめていくような読中感。
いまごろ百万遍あたりをうろついておられるのでしょうか。


はんのきの場所:地図
開店時間:10月店番表

by avocadou店主

theme : 本の紹介
genre : 本・雑誌

プロフィール

町家古本はんのき

Author:町家古本はんのき
「町家古本はんのき」は、
「古書ダンデライオン」、
「古書思いの外」、
「古書ヨダレ」、
の3人の店主が共同で経営している
古書店です。

住所:〒602-8357
京都市上京区鳳瑞町225

定休日:不定休

営業時間:12時~19時

メール:m.f.hannoki@gmail.com

電話:075-205-3286

店頭にて、古本買取しております。お気軽にお持ちください。

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